ブログで一番気を遣ったのは、写真の扱いだった。栄養コラムなら、料理や食材の写真が主役になる。記事の頭に大きく一枚、本文の途中にも何枚か。書く人が迷わず差し込めて、なおかつ、危ない使われ方をしない。この二つを同時に満たすのが、思いのほか難しい。手軽さに寄せれば穴が空き、守りに寄せれば使いにくくなる。その綱引きの記録だ。
頭の一枚と、本文の写真を分ける
まず、写真の役割を二つに分けた。記事の頭に大きく置くアイキャッチが一枚と、本文の流れの中に挟む写真が複数。役割を分けたことで、それぞれに合った置き方ができる。アイキャッチは記事の顔として一枚だけ、本文写真は文章のどこに差すかを書く人が決める。ひとまとめに扱おうとすると、どちらの都合にも中途半端になる。分けて考えるのが、結局は分かりやすかった。
あえて、二段の手順にした
本文への差し込みは、あえて二段構えの手順にした。まず写真を選んで保存する。すると、その記事に紐づいた写真の一覧に出てくる。次に、その一覧から「本文に挿入」を押すと、本文の欄に写真を呼び出す短い印が差し込まれる。そのまま保存すれば、記事の中に図として並ぶ。一手間に見えるが、この段取りには理由がある。写真は必ず一度、その記事のものとして登録されてから、はじめて本文に呼び出せる。手順そのものが、安全の仕掛けを兼ねている。
本文に出せるのは、登録済みの写真だけ
その仕掛けの肝は、本文に書ける写真を、その記事へ登録済みのものだけに限ったことだ。本文の中に、登録されていない写真を指す印を書いても、表示のときには黙って無視される。だから、印を細工して、その記事に無関係な画像を呼び出す、といった使い方は通らない。加えて、受け取る写真は大きさに上限を設け、中身が本当に画像かどうかも確かめる。名前だけ画像を装ったものは、入り口で弾く。手軽さの裏側は、こうして静かに固めておく。
消したら、後始末まで自動で
守りは、消すときにも要る。記事を削除したら、その記事に紐づいた写真も一緒に片づける。使われなくなった画像が置き場にいつまでも残ると、散らかるだけでなく、意図しない形で外から見えてしまう恐れもある。消す操作に後始末を結びつけておけば、置き場は常にきれいに保たれる。人が覚えておかなくても、仕組みが忘れずに掃除する。
写真の差し込みやすさと守りを両立させて、この小さなブログはひととおり形になった。データベースを使わず、月百円の器で、書いて、写真を添えて、公開できる。派手な機能は何もない。だが、小さな事務所が自分の言葉を発信し続けるには、これで足りる。足りるものを、身の丈で。それがこの一巻を通しての、変わらない手触りだった。