遊びの骨格は通った。難易度も、コレクションも、壁紙も動く。それでも、触るほどに一つの引っかかりが育っていた。これは模型というより、平面のパズルに見えるのではないか。絵合わせと模型の間には、埋めがたい溝がある。平面のまま、どれだけ見た目を磨いても、その溝は越えられない気がした。思い切って、本物の立体に踏み込むことにした。
ブラウザの中に、立体の舞台を
幸い、いまのブラウザは、追加の道具なしで立体を描く力を持っている。その標準の描画を使い、画面の中に立体の舞台を用意した。パーツは箱や円柱といった単純な立体の組み合わせで起こし、まずは形が立体として回るかを確かめる。上から光が当たり、床に影が落ちる。マウスで掴んで回すと、裏側までちゃんとある。平面の絵にはなかった奥行きが、そこにあった。
組む手応えを、立体でも
見て回れるだけでは足りない。組む手応えこそが、この遊びの芯だ。散らばったパーツの中から、次に付けるべき一つが金色に光る。それをクリックすると、あるべき位置まで吸い寄せられ、カチッと嵌まる。マウスを動かした量で、回転の操作なのか、取り付けの操作なのかを見分ける。取り付け先には半透明の型をぼんやり光らせて位置を教え、違うパーツを選べば赤く揺れて跳ね返す。工程の順にしか進めない仕掛けは、平面のときのまま立体へ持ち込んだ。
完成の、その先も立体で
組み上がった模型は、立体のまま画像に焼き、コレクションへ保存する。回して眺め直せるし、気に入った角度を縦長の一枚に仕立てて、スマホの壁紙として持ち帰れる。箱を開け、難易度を選び、立体を組み、完成させ、飾り、持ち帰る。平面の試作で通した一本の流れが、今度は立体の上でそっくり成り立った。骨格を先に平面で固めておいたから、立体への移し替えは思ったより素直だった。
立体にした瞬間、名前が変わった
不思議なもので、立体にした途端、あの引っかかりは消えた。同じ組み立てなのに、平面では「パズル」に見えていたものが、立体では「模型」に見える。奥行きと、回せることと、影。その三つが、遊びの名前を変えてしまった。作りたかったのは、やはりこれだったと確信した。
ただし、立体になったことで、次の宿題もはっきり見えてきた。単純な立体の組み合わせでは、まだ玩具の域を出ない。次の回は、どうすれば本物らしく見えるのか、その正体を突き止めた話を書く。