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開発記録 / SNS自動投稿制作記 / Vol.50 SNS自動投稿制作記 Vol.1 投稿を、仕組みに任せる

記事 05

反応の数字を、次の投稿に返す——届く投稿と、効く投稿は違った

投稿が自動で続くようになると、次の関心は、どの投稿が効いているのかに移る。感触で語ることはできる。けれど感触は、たまたま目にした一件に引きずられる。数字で見たかった。一人で回している仕組みだからこそ、判断の根拠は、自分の感覚の外に置いておきたい。

2026-07-27 公開

投稿が自動で続くようになると、次の関心は、どの投稿が効いているのかに移る。感触で語ることはできる。けれど感触は、たまたま目にした一件に引きずられる。数字で見たかった。一人で回している仕組みだからこそ、判断の根拠は、自分の感覚の外に置いておきたい。

毎週、成績表を自動で集める

投稿先のサービスには、投稿ごとに届いた人数や、いいね、保存、共有の数を取り出す窓口が用意されている。そこで週に数回、投稿済みの全件について数字を集め、手元の台帳に記録する処理を定時実行に足した。

承認画面には、投稿ごとの数字を並べる欄と、全体の傾向をまとめる画面を付けた。カードの型ごと、目的ごと、曜日ごとの平均が一目で分かる。ここまでは、ただの集計だ。面白いのは、その先だった。

動画は届くが、効いていなかった

数字は、思い込みを一つ壊した。あれだけ手をかけた短い動画は、届いた人数こそ全型の中で最大だった。ところが、届いた人のうち反応した人の割合は、最低だった。逆に、地味な静止画のカードは、届く数は控えめでも、反応の割合が高い。

届く投稿と、効く投稿は違う。どちらが偉いという話ではなく、役割が違う。動画は遠くまで届く看板で、カードは近くの人を動かす案内だ。数字を見るまで、この区別を持てていなかった。ついでに、保存の数が全投稿でゼロという宿題も見つかった。あとで読み返したくなる中身が、まだ足りていない。手元に残したくなる豆知識のような型を増やすのが、次の宿題だ。

集計を、下書き作りに注ぎ返す

集めた数字は、眺めて終わりにしない。下書きを作るAIへの指示文に、成績の良かった型と書き出しの傾向を毎回注ぎ込む。カードの型の選択も、実績の良い型が選ばれやすいように重み付けした。

ただし、実績だけに従わせると、同じ型ばかりになって先細る。一定の割合で、あえて実績を無視した選び方を混ぜ、新しい型を試す幅を残した。過去に効いたものを軸にしつつ、未知を捨てない。この塩梅は、人の学び方とよく似ていると思う。実績が薄いうちはほぼ均等に選び、数字が溜まるほど実績寄りに倒す。そういう傾きも付けてある。

一人で回すための、小さな循環

これで、作る、確かめる、出す、測る、次に活かす、という輪が閉じた。人の仕事は、日々の承認の一目と、たまに数字の画面を眺めることだけ。発信の実務は、仕組みが黙々と回している。

振り返ると、派手な技術は一つも使っていない。定型カードと、固定した事実と、最後の一目と、数字の還流。小さな部品の組み合わせが、続かない、を、続く、に変えた。この巻は、ここでひと区切りとする。