全国オンライン対応受付 平日 9:00-18:00
お問い合わせ

開発記録 / SNS自動投稿制作記 / Vol.50 SNS自動投稿制作記 Vol.1 投稿を、仕組みに任せる

記事 03

撮影せずに、動画を作る——一枚目が、白紙だった話

SNSでは、静止画より短い動画のほうが人に届きやすい、と言われている。ただ、動画には撮影という壁がある。現場は毎日忙しく、撮影を頼める体制はない。手元にあるのは、施工の前と後の写真と、現場の写真が数枚だけ。

2026-07-27 公開

SNSでは、静止画より短い動画のほうが人に届きやすい、と言われている。ただ、動画には撮影という壁がある。現場は毎日忙しく、撮影を頼める体制はない。手元にあるのは、施工の前と後の写真と、現場の写真が数枚だけ。

それでも動画を諦めたくなかった。写真しかないなら、写真を動かせばいい。

写真とカードを、台本でつなぐ

作り方はこうだ。冒頭に問いかけの一言、続いて施工前の写真が施工後の写真へ縦にめくれて切り替わる場面、実績の数字を大きく見せる場面、最後に窓口への案内。この台本をプログラムに持たせ、手持ちの写真と定型カードの部品を組み合わせて、十数秒の縦長動画を毎回描画する。

文章の仕組みと同じで、数字は固定し、言い回しだけAIが書く。撮影はゼロ。それらしい動画が、写真数枚から生まれるようになった。台本は目的ごとに用意してあり、施工向けなら前後の変化を、募集向けなら仕組みの説明を軸にする。

公開して気づいた、白紙の表紙

意気揚々と投稿して、数日後に気づいた。プロフィールの投稿一覧で、その動画の表紙だけが白紙になっている。再生すれば中身は正常なのに、一覧では何の動画か分からない。これでは押してもらえない。せっかく作った動画が、入口で素通りされてしまう。

原因を追うと、動画の一枚目にたどり着いた。冒頭の場面は、文字がふわりと浮かび上がる演出で始まる。つまり一枚目は、浮かび上がる前の、ほぼ空白の画面だ。表紙を指定していなかったため、投稿先の仕組みはご丁寧に、その空白の一枚目を表紙として採用していた。

直しは、二段構え

まず、表紙の画像を明示することにした。見出しと数字と案内を一枚に集めた表紙カードを、動画と一緒に自動生成し、投稿するときに表紙として指定する。

次に、動画そのものの頭を直した。冒頭にほんの一瞬、その表紙カードの静止画をそのまま置いてから、演出を始める。表紙の指定が効かない場面でも、一枚目が必ず意味のある絵になる。再生する側から見ても、最初の一瞬で何の動画か分かるようになった。

機械の目と、人の目の違い

中身は正しいのに、見え方が壊れている。この手の不具合は、作っている画面の中では見つからない。投稿先のアプリを、一人の閲覧者として開いて初めて分かる。

機械の検証は中身を保証してくれるが、見え方の保証は、人が実際に使う場所まで出向かないと得られない。公開して終わり、ではなく、公開された姿を見に行くこと。当たり前のようで、抜けやすい一歩だと思う。以来、投稿のたびに、閲覧者と同じ画面で仕上がりを確かめるようにしている。

次の回は、承認画面のボタンを押したら時間切れになった話。重い仕事を、待たせずにさばく作りの話だ。