「自分の写真を使いたくない」という人がいる。顔を出すことへの抵抗感は、コーチやコンサルタントの仕事をしている人でも珍しくない。
オーナーにLPの設計を話したとき、一度だけその話が出た。「写真は必要ですか」という問いかけだった。
必要だ、と答えた。理由を説明した。
コーチングを売るとはどういうことか
yoyaku.example.jpはオーナーのサービスサイトだ。片づけの専門家としてのコーチングを、ある地方都市とその周辺で提供している。
物販のサイトではない。「物の機能・価格・レビュー数」で比較して買うものを売っていない。「この人となら一緒に片づけられそうだ」という感覚を売っている。
そして「この人となら」という感覚は、顔を見ないと生まれない。
ファーストビューにオーナーの顔写真を置いた。キャッチコピーより先に人を見せた。スタジオで撮影した硬い写真ではなく、自然な笑顔のものを選んだ。片づけの現場はリラックスした場所であるべきで、写真の印象がそれと合っていることが重要だった。
悩みを先に言語化する
「こんな方へ」というセクションを、サービス説明より前に置いた。
「片づけが苦手な方へ」ではなく、「物を捨てようとするたびに思考が止まる方」「何度片づけてもリバウンドしてしまう方」という書き方をした。
これは「自分のことが書いてある」と思ってもらうためだ。人は共感から動く。「そうそう、まさにそれ」という感覚が、次のセクションへ読み進む理由になる。
サービスの説明はその後だ。先に「あなたの問題は分かっている」と伝えてから、「だからこのサービスが役に立つ」という流れにする。
予約ボタンを3か所に置いた
予約ボタンはページ内に3か所置いた。ファーストビューの直下、サービス一覧の後、ページ最下部だ。
スクロールしながら「これはいいかもしれない」と思った瞬間にボタンがあることが重要だ。「もう少し下に行ったらボタンがあるはずだ」という推測の手間をかけさせない。予約の気持ちになった瞬間に行動できる設計にした。
ボタンはLIFFのURLを開く。LINEアプリでタップすると予約フォームが開く。LINEアカウントが自動的に認識されるため、「どこかにログインする」という手順がない。押した瞬間にフォームがある。
SNS導線は後から加えた
公開当初、SNSへのリンクは置いていなかった。オーナーのInstagramのことを知らなかったからではなく、「LPに必要か」という判断が保留だったからだ。
しばらくして「やはり置いた方がいい」と判断した。
LPだけでは、そのコーチの「日常」が見えない。固定されたプロフィールと写真だけでは、「今もこの人は活動しているか」「どんな考えを持っているか」が分からない。Instagramへのリンクがあることで、更新されているアカウントに飛べる。「ちゃんと動いている人だ」という信頼の補強になる。
プロフィールセクションとフッターの2か所にnoteとInstagramのリンクを追加した。
スマートフォンだけを想定した
yoyaku.example.jpへのアクセスはほぼ全てスマートフォンからだ。LINEのリッチメニューから開かれるLIFFページが主な動線で、PCからのアクセスはほとんど想定できなかった。
PCを使う人のためのデザインは最小限にとどめた。スマートフォンで崩れないことを優先した。フォントサイズ・ボタンのタップ領域・画像のロード速度、これだけを丁寧に調整した。
訪問者の全員を満足させようとすると、誰も満足しない。中心にいるユーザーのために設計する。
*次回は「サービス種別を4種から6種に拡張した話」*
*シンプルシステム株式会社 代表 伊藤勝彦*